2009年2月27日
東大寺の阿弥陀像が信州へ 善光寺信仰展で公開
東大寺俊乗堂の阿弥陀如来立像(奈良国立博物館編「大勧進 重源」図録より)
善光寺(長野市)御開帳に合わせ、4月4日から県信濃美術館(同)で開かれる「"いのり"のかたち-善光寺信仰展」(県、信濃毎日新聞社など主催)に、鎌倉時代前期の仏師快慶が制作した東大寺俊乗堂(奈良市)の阿弥陀如来(あみだにょらい)立像(重要文化財)が展示される。通常は年2日しか公開されないが、善光寺所蔵の阿弥陀如来立像が快慶作の可能性があるとして調査が始まったことから、善光寺が東大寺に依頼し実現した。
東大寺総合文化センター設立準備室や奈良国立博物館によると、俊乗堂の阿弥陀像は1203年ごろ、東大寺再建の大勧進を務めた僧・重源が作らせた。快慶がよく作った1メートル前後の阿弥陀如来立像の代表作で、保存状態も良い。
重源は熱心な阿弥陀信仰を持ち、当時すでに霊験あらたかな阿弥陀如来が本尊としてまつられていると広く信仰を集めていた善光寺にも2度、参詣した記録があるという。
東京芸大大学院(東京)の籔内(やぶうち)佐斗司教授(保存修復・彫刻)が調査している善光寺の阿弥陀像も、会期中は善光寺境内の史料館で展示される。善光寺の阿弥陀像が快慶の作品に似ていると考え、調査のきっかけをつくった善光寺白蓮坊の若麻績敏隆住職は「800年前に善光寺を訪れた重源上人に縁深い仏様がお越しになることに、上人のお導きを感じる」と喜ぶ。
県信濃美術館の松本猛館長は「多くの人の尽力で展示に至った。この機会に快慶の仏像の美しさを間近に見てほしい」と話している。
善光寺信仰展は、善光寺本尊を模して全国各地で作られた「善光寺式阿弥陀三尊」を中心に約60点の仏像を集め、善光寺信仰の広まりや人々が仏像に込めた思いを紹介する。5月31日までで、会期中無休。入場料は大人1200円、大学生900円、高校生以下無料。
(提供:信濃毎日新聞)
