2009年3月16日
鷹司上人が半生振り返る 自伝「流れのままに」出版
善光寺の鷹司上人の自伝「流れのままに」
鷹司誓玉上人
善光寺(長野市)大本願住職の鷹司誓玉上人(79)が、自伝「流れのままに」(信濃毎日新聞社刊)を出版した。社会人生活を経て25歳で「青春を賭けるに足る道を信じて」出家し、大本願入山後は善光寺研究にも打ち込むなどした半生を振り返り、仏教界の今後にも思いをはせている。
鷹司上人は公家の五摂家の一つ、鷹司家の出身。本では、幼年期から回想。大学助手として服装史などを研究していたころ、一条智光上人(当時は大本願副住職)といとこの母親から、一条上人が後継者をほしがっていたと聞かされ、「私で良かったら」と告げた。母親は驚いたというが、奈良市の尼僧寺院の静謐(せいひつ)さや善光寺で信徒が真剣に拝む姿に心引かれたことなどもあり、自身が寺に入ることが「自然な流れのように感じられた」と語る。
修行生活で世俗の価値観との違いに驚き、大本願では書庫の史料を基に歴代上人の伝記も手掛けたことも紹介している。4月5日からの御開帳は、入山して9回目、上人として3回目。昔から女性を優遇した「異色のお寺」である善光寺に親しむ「とてもいい機会」としている。
フリーライターの北原広子さん(長野市)が聞き書きした。四六判、264ページ。1680円。県内の書店や信毎販売店で購入できる。
(提供:信濃毎日新聞)
