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快慶関与は間違いない 東京芸大が阿弥陀如来立像調査

快慶の関与は間違いないとされた善光寺所蔵の阿弥陀如来立像と、調査した籔内教授

 鎌倉時代の仏師快慶の作品かどうか調査が進められていた善光寺(長野市)所蔵の阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)が31日、御開帳を前に一時戻された。調査を担当した籔内(やぶうち)佐斗司・東京芸大大学院教授(保存修復・彫刻)は、作者を示す銘文は確認できなかったが、構造上の特徴から「快慶がかかわったことは間違いない」と述べた。
 籔内教授は昨年11月以降、像を研究室に移して調査を開始。制作者名が刻まれていることが多い足裏の突起部分や、首を外して調べた像の内部に快慶の銘文は確認できなかった。一方、立体画像で比べたところ、胸元の衣のひだの形状などが一時期の快慶の作品と一致することが判明。ともに調査している武笠朗(むかさあきら)・実践女子大教授(日本彫刻史)はこの日、「これだけの像は快慶か、(弟子と分業制の)快慶工房でないとつくれない」と指摘した。
 調査では、立像内部に縦58センチ、横31センチの紙が巻かれて入っていたことも判明。多宝塔と五輪塔の絵、「南無阿弥陀仏 定快(じょうかい)」の文字が墨で書かれていた。快慶の弟子で「定快」という人物は確認できなかったが、定快の銘文がある仏像が東京都青梅市の寺にあることが分かった。籔内教授は「青梅市の像は稚拙で作風が違う。定快は絵を描いた僧の名前ではないか」としている。
 立像は4月1日から善光寺境内の史料館に展示。5月末の御開帳閉幕後、籔内教授の研究室で来年3月までさらに調査する。同寺事務局の若麻績信昭寺務総長は「まずは立像を見て快慶様式の素晴らしさを知ってもらいたい」と話している。

(提供:信濃毎日新聞