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05月14日(木)午前11時17分

大門町の今昔、冊子に 商店の来歴と街の成り立ち紹介 信毎御開帳ニュース

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 御開帳でにぎわう善光寺門前の長野市大門町が、中央通り沿いで営業する37店の来歴と街の成り立ちをまとめた冊子「温故知新物語」を刊行した。古くから長野の中心地を形作ってきた商人たちの心意気を共有し、門前のまちづくりを展望する取り組み。長野郷土史研究会(長野市)の小林一郎会長(65)は、移り変わりもある商店個々の今昔を収めた地域史誌はあまり例がないとしている。
 地元タウン誌の連載を基に、御開帳に合わせて加筆。江戸から明治にかけて宿場や金融街などで栄え、長野駅開業で次第に中心街の役割を他に譲りながら、今また観光地として再開発や新規出店が続くまでの歴史を紹介した。
 築100年超の建物も多い各商家は1店に1ページを割き、そば店、レストラン、和菓子店、文具店、薬局などの現在から、旅館、呉服店、畳問屋、油商など江戸、明治、大正の商いにもさかのぼって記述。露店から始めて表通りに店を構えたり、店舗建て替えに伴う発掘調査で中世、近世の遺跡が見つかったりといった挿話を多く盛り込み、古写真や図版も多用して読み物としての工夫も凝らした。
 「一見、昔ながらの街のようでいて、実は時代に合わせて大きく変化してきた街だとよく分かった。自分の家のこともいかに知らないか、思い知った」と、区長の中沢泉さん(65)。一方、経営者が変わっても門前の風情や景観を守る意識が共有されているとも言い、「この冊子を機に、街のアイデンティティーを次代に伝えていきたい」と話している。
 B5判、56ページ。税込み500円。大門町の西沢書店とカフェえんがわで販売している。
写真説明:温故知新物語を手にする中沢さん。装丁も和とじをイメージして作った

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